マレーシアはマハティール首相のルックイースト政策の影響で親日国だとされています。
ただ、歴史や政策のことを言われてもいまいちピンとこない、、、というのが正直なところではないでしょうか。
私も難しいことはわかりませんが、マレーシアの一人旅で迷子になった時に、「みんな優しいなぁ」と感じた出来事があったので紹介したいと思います。
初めてのマレーシア・ペナン島の一人旅で迷子になる
方向音痴のくせに一人旅のときは初めていく場所でもスマホや地図を持たずに出かけます。だって、地図やガイドブックを見てたら悪い人に狙われそうじゃないですか。
一人旅でマレーシア・ペナン島に滞在中、フラフラと宿泊先のホテルの周りを散歩していたら、
(´ェ`;)三(;´ェ`) 「どこ?ここ?」
道に迷ってしまいました。
旅先ではポケットWifiは持たないと決めていたし、かといって周りにWifiが繋がりそうなカフェやレストランもない、、、、歩いているうちに観光客を見かけない民家がたくさんあるエリアに辿りついてしまいました。
地元民が集うこじんまとしたお店で世界一おいしいアイスコーヒーをいただく
暑いし、のど乾いたし、お腹もすいたよ、、、、と困り果てていたところに、4畳くらいのスペースにプラスチックの椅子が置いてあるだけの小さなお店を見つけ、ここで道を聞こう!と、
(*´д`) すみませーん、迷子になりました。
女店主とお客さんらしきおじさんたちが、じろっと私の方を見て、
「あんた、どこから来たんだい?シンガポール?香港?」
私「ジャパンです、えっと、ホテルへの帰り方を教えてください」
でっぷりとお腹にお肉をつけた女店主が
「あんた、そんなに汗かいて、ここでちょっと休んでいきなさい」とアイスコーヒーを出してくれました。
世の中にこんなにおいしいアイスコーヒーがあったんだ、、、と感激しながら30円の飲み物が世界一おいしく感じた瞬間でした。
近所の方たちがマヌケな日本人を見物しに集まってきた
平日の真昼間だというのに、お店の近所に住んでいるであろう地元民がわさわさと集まってきました。
「そうか~、日本から来たのか~」と、インド系マレーシア人のおじさん、おばさんに取り囲まれしばし歓談。
こんなことしてる場合じゃない、私は迷子だった。道を聞かなければと思い、宿泊先のホテルの名刺を見せ、「ここに帰りたいんです」と言うと、
「ずいぶん遠くから歩いてきたんだな。腹減っただろう?」と、バナナと焼きそばに似た麺料理をごちそうしてくれました。
マレーシア人のおじさん、おばさんに囲まれながら、私はもりもりと焼きそばを完食。
お店のお客さんたちは、日本がどれだけ素晴らしい国かを話してくれ、(アニメや電化製品の技術力、街の綺麗さなど)私はさっきまでの心細い気持ちも、のどの渇きも、空腹もすっかりなくなって、地元の方たちのおしゃべりを楽しみました。
この人たちはきっとすごく性格が良い人たちで、私が台湾出身だったら、台湾の良いところを、インドネシア出身だったらインドネシアの良いところを話して、目の前にいる相手を良い気分にさせてくれたんだろうな、と思います。
ヒンズー教徒のインド系マレーシア人に仏教寺院に連れてってもらった
おじさんの中の一人が、
「日本は仏教だろう?この近所にすごく縁起がいい仏教寺院があるよ」
女店主が息子に、「ちょっと!このマヌケなジャパニーズをお寺に連れっててやりな!」(というニュアンスだった)
息子さんはペナン市内にある図書館で働いていて、この日はお休みだったそう。
マレーシア人の温かい人間性と懐の深さを見習いたい
この出来事で私が「すごいな」と思ったのがこの3つ。
- 見ず知らずの外国人に対し、人懐こく接してくれて食事や飲み物をごちそうしてくれる気前の良さ
- 他宗教への理解
- みんな英語ぺらぺら
3つの民族が共存する多民族国家のマレーシアでは外国人や異文化を受け入れる器がちゃんと備わっていて、コミュニケーションのために人々はバイリンガル・マルチリンガルが当たり前。
そして、温かい。誰かに手を差し伸べる心の余裕があるっていいな。
迷子になるのも悪くない、とつくづく思いました。
まとめ
つまりですね、私が接したインド系マレーシア人のみなさんは「親日」というより「親切」なんですよ。私が日本人でもそうじゃなくても分け隔てなく接していたでしょう。
この出来事がきっかけで私はマレーシアが大好きになり、将来ここで暮らせればいいな、とぼんやり考えるようになりました。
そしてマレーシアから帰国して1年後、マレーシア人と一緒に住んでいるんだから本当に人生っておもしろいな、と思います。